どうも、ショックマンです。
前回は解体現場がどうやって近隣に配慮しているかを書きました。
それを読んで少し知識を身につけたことを踏まえて書いていきますのでよろしくお願いします。
さてさて、もし近所で解体工事が行われるとしたら最も気になるのは音ですよね?
いざ始まってみると朝から晩までまあうるさい。
うるさ過ぎてどうにもこうにも我慢できなくなったときにふと現場を見に行ってみたとします。
そしたら近隣に対する配慮が目に見えて全然成ってない現場だった場合、じゃあ実際に苦情をいれようとなったらみなさんどのように言いますか?
「うるさいからなんとかしてくれ」
「もう少し静かにならないの?」
など、こんな感じではないでしょうか?
実際現場に入れられる苦情もこのような言い方をされます。
しかしこれだとただ平謝りされておしまいにされるかもしれません。
じゃあ一体どんな言い方をすればいいのか?
大事なのは「何の音に対してうるさいと思っているのか」を伝えることです。
例えば、土を締め固めるために重機のバケットで地面をドスンドスン叩いていたとします。
これに対してうるさいと思ったときに「音がうるさい」とだけ伝えてもおそらく謝られるだけで対策はされないかもしれません。
それはなぜか?
何の音に対してうるさいと思っているのか分からないからです。
現場の人間たちにとってその行為は日常的に当たり前のことなので、それがうるさい行為だと思っていない人がたくさんいます。
なので「地面をドスンドスン叩く音がうるさいし揺れるからやめて」というように、少し盛り気味でもいいので具体的に何の音がうるさいのかを伝えましょう。
土を締め固めるだけならバケットで叩く以外の手段が十分あり、対応しやすいことなのでその現場の人間がまともならばそれ以降その行為は現場のルールとして禁止事項になるはずです。
もしくはちゃんとした現場なら最初からそういうルールになっていたり、オペレーターが自ら気を遣うものです。
次は問題児のブレーカーに対して苦情をいれる場合。
これも同様に、「ブレーカー使うのやめてくれ」だけだと対応されないと思います。
もちろん、なるべくブレーカーを使わないようにできるだけクラッシャーで壊す方針は常にあります。
ところが、刃が1.6m開くクラッシャーを使っても3m四方の鉄筋コンクリートの塊は壊すことができません。
その場合は必ずブレーカーが必要になりますが、だからと言って一日中使わないといけないのか、と言ったら全くそんなことはありません。
一日のうち2時間だけでも使えれば、数日かけて壊すことができるからです。
なので、「何時~何時まではブレーカーを使わないでくれ」というように時間を指定してみましょう。
もしくは月始めにバイトのシフトを出すように、「この日とこの日は一切ブレーカー使わないでくれ」でもいいです。
そうすれば現場側は、ブレーカーが使えない間は他の作業をするように段取りしますし、計画もしやすいので「一切使わないでくれ」以外であれば高確率で要望通りに対応してくれるはずです。
実際に過去に僕が行った市街地の現場の真横に手芸教室みたいなところがありまして、そこは月毎にスケジュールを提出してくれたので、教室を開いてる時間帯はブレーカーを使わないように現場を進めていきました。
他にも、小さいお子さんがいる家庭が近隣にある現場では、子供が昼寝をする時間帯の10時~16時までブレーカー使用禁止で進めていた現場もあったみたいです。
というように、騒音に対して苦情を入れる際は具体的に挙げるようにしましょう。
そしてもう1つ重要なのがタイミングです。
騒音が発生するのはもちろん工事中なので、工事が始まってから「うるっさいなー文句言ってやるかー」となるかもしれませんが、一番いいのは工事が始まる前に条件を提示することです。
解体工事をやることになったら事前に近隣住民への挨拶回りをしたり、住民や自治会長に対して説明会を行いますので、その時に直接伝えてもいいですし、自治会長経由で伝えてもらうでもいいと思います。
無茶苦茶な要望でなければ受け入れてもらえるはずです。
あまり無茶なことを言って作業をやりにくくしてしまうと、工事日数が延びてしまうので返ってストレスになりかねません。
お互いやりやすいように、何事もバランスが大事ですね。
もうひとつ、養生について。
これはポイントと言うより、苦情をいれた時に業者に言いくるめられないようにするためのちょっとした知識としてです。
建物を囲う養生にメッシュシートを張っていた場合、これは完全にだめなやつなので一目散に苦情いれましょう。
住宅の塗装なんかでよく見かけると思いますが、あれは塗料やゴミが外に飛散するのを防いだり、外から飛んできた飛散物が塗装したところに付着するのを防ぐためのものです。
他にも風を通すので夏場の作業や塗装の乾燥に適していたり、強風による足場の倒壊のリスクを減らすというメリットがありますが、風を通す=音も通すということなので防音の役には全く立ちません。
もし解体現場でメッシュシートを使っていたらその理由はただ1つ、安いからです。
単純に1枚が安いのもありますし、破れた時の損失料も安いです。
一方防音シートは損失料が1枚数万円します。
ほんとにちょっとした5ミリぐらいの穴が空いただけで取られます。
それが10枚にもなればあっという間に数十万です。
なので、もし「防音シートにしろ」と苦情言ったときに、何かしらの理由をつけて「メッシュシートじゃないと無理」等と言い返してきた場合、それは100%嘘だと思ってください。
周りに迷惑を被る人がいなければメッシュでもいいですけど、逆にメッシュじゃないとできない場面なんて解体現場において存在しませんので。
「安いから使ってるだけ」
覚えておいてくださいね。
ということで解体現場の騒音に対して苦情をいれる時のポイントをいくつか簡単に書いてみました。
これを読んで苦情をいれるのと、読まずに何も知らない状態で苦情をいれるのでは効果に大きな差が生じると思いますので少しでも参考にして頂けたら幸いです。
次回は埃と振動に対しての内容になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。