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タイトル通りです。説明不要。多くは語らず。尻尾は振らず。どうかよろしくお願いします。

解体シリーズ第9弾「解体用アタッチメントはNPKとオカダアイヨンどっちがいいの? ~カッター編~」

どうも、ショックマンです。

今回は解体用アタッチメントのカッターを比較して書いてみたいと思いますのでよろしくお願いします。


あくまでも僕の経験上の独断と偏見による意見だということをご了承の上お読みくださいませ。



さて、前回のクラッシャー比較は、性能こそNPKがすこーしだけリードしてる風だけどランニングコストの面でオカダアイヨンを選びますよ、という結論でした。


しかしカッターに関してはまったく違います。


オカダアイヨンの「TS-Wクロスカッター」一択、というのが僕の結論です。




カッターはクラッシャーと違って種類がたくさんあります。


片駆動、両駆動、全刃、プレス付き等ほとんどのタイプを今まで使ってきました。
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その中でオカダのクロスカッターがダントツで使いやすいし使えます。



数字上でのスペック等はオカダアイヨン、NPKそれぞれのホームページに掲載されてますのでそちらを参照してください。


ここではクロスカッターがどういう理由で使いやすいのか説明していきます。


まず、S造の柱と梁によく使われている鉄骨はH鋼、十字H鋼、コラム柱の主に3種類。
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これらを切るのに最適なアプローチは「突き破る」ことです。


H鋼を例に説明します。


本当は作業状況の動画を載せれれば一番いいんですけど、今の現場で都合良くクロスカッターを使ってないのでとりあえず絵ですみません。




H鋼はウェブという部材をフランジという部材で挟み撃ちして構成されています。



鉄骨の大きさに対して余裕のあるサイズのカッターであれば、どのタイプのカッターでもすんなり切ることができます。



ところが高さのある建物を解体する場合はロングの重機を使うので必然的にアタッチメントは小さくなります。



そうなった時にクロスカッター以外のカッターでH鋼を切ろうとすると、ウェブとフランジが重なって厚みが増してしまい切れなくなります。
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ちょっとずつ砕くことができるコンクリートと違って切れない鉄骨はどうがんばっても切れないです。



グイグイこじれば切れるときもありますが、アタッチメントにも機械にも良くありません。



一方クロスカッターはウェブを突き破って、フランジだけで切ることができるので他のタイプのカッターでは切れないサイズのH鋼まで切れますし、十字H鋼やコラムに対しても効果を発揮します。
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さらに、刃の形状でも違いがでてきます。



直線の刃や外側に反ってる刃は押し付けるようにしないとどうしても対象物を逃がしがちなので、切り損ねることがあります。



クロスカッターは手前に抱え込むように切るので対象物を逃がすことなく確実に切りにいけます。



この違いは大きいです。



作業性的にもストレス的にも。



という具合にクロスカッターを推していますが、突き破ることができればいいのでただ使うことだけで言えばNPKの「PDシリーズ」や「Mシリーズ」でもいいのです。




ただここでは「もし自腹で買うなら」というスタンスでオススメをしています。



「PDシリーズ」は40tクラス以上の重機用ですし、「Mシリーズ」はやっぱりブースターの故障リスクと開口幅の狭さや、刃の形状に不便さを感じることがあります。


「Mシリーズ」はタンク系の物や箱物を切るのに一番能力を発揮しますね。



その点クロスカッターは20tクラスの重機用からありますし、ロングでも使えるという高い汎用性があるので僕はクロスカッターをチョイスします。




はい、ということで鉄骨カッターについて比較というかオススメをしてみましたかいかがでしたでしょうか?



クロスカッターのちょっとしたプレゼンのようになってしまいましたが、オカダの回し者ではありません。



さっきも書きましたように、RCであればそんなにアタッチメントを選ばずともほぼ確実に壊していくことができますが、鉄骨はどうがんばっても切れないときは切れないです。



切りかけでどうにもならなくなってしまった場合、溶断するにもやりにくいですし何より危険度が増してしまいます。



なので鉄骨用こそアタッチメント選びは重要だと僕は思います。



それでは次回は小割機について書いていきます。


最後まで読んでいただきありがとうございました。