どうも、ショックマンです。
解体シリーズは一旦まとまりましたが書くこと思いついたので今スマホの画面をシャッシャしています。
今回はピットの壊し方、それも地山を崩壊させないようにするやり方を書いていきます。
この方法は主に道路際だったり敷地際だったり、地山が崩壊してはいけない状況に必要になることが多いです。
道路際であればすぐ隣は舗装だったり側溝があったりするわけです。
何も考えずピットを取り除いたときにもし地山が崩壊してしまったらその上にある側溝や舗装などが一緒に崩れ落ちてしまいます。
壊してはいけないものを壊してしまったときに漂う「やっちゃった感」は何物にも変え難い嫌な雰囲気があります。
そうならないためにも知っておいて損はない工法なので、シートパイルを打たないのであれば参考にしてみてください。
解体に従事していない方は「へーそうなんだー」となります。
それではまず、説明しやすいようにこの工法に名前をつけたいと思います。
「タックルは腰から下工法」でいきましょう。
ちなみにピットというのは地中に埋まっている箱形の構造物全般のことを指します。
浄化槽や防火水槽、排水処理槽や地下設備が収まっていたところなど形は様々です。
今回は例として深さ5m、縦横8mのピットを想定して説明していきます。
こんな感じの。
通常、通常というか僕のやり方ですけどピットを解体する手順としてはこうです。
横壁も順番書いてますけど順不同です。
僕のやり方と言ってもこれはみんなそれほど違いはないと思います。
これに対して「タックルは腰から下工法」はこうです。
奥の壁の上側を残して土留めにします。
さらに両側の壁を残して支えることによって、奥の壁が土圧で倒れてくるのを防ぎます。
奥の壁の下側を撤去してすぐに埋め戻したら残りの上側と両側の壁を撤去します。
こうすれば地山が崩壊するリスクを大幅に減らすことができます。
下側を取ったときに下から崩れないか、と思うかもしれませんが、どの層でも土圧というのがなかなか凄くてけっこうカチッとしてるものなんです。
なので壁を撤去してガラを取って埋めるまでの短い間に崩れてきちゃうなんてことはそうそうありません。
ただし作業当日が雨天の場合はもちろん、前日が雨天だった場合は地下に浸透した雨水が差してきて崩れやすくなるので控えた方がいいです。
そうは言っても高さ5mを半分にしたところで2.5mも残ってしまうので、これではまだ地山が崩壊する可能性はたっぷりです。
ここからさらに半分にして1mちょっとにするか、最初から下半分を大きめに取ってしまうのがいいかなあと思います。
ただ外側にあるのが舗装だけならいいんですけどこれが側溝があると荷重がかかっているので崩れやすいです。
その場合は残りの壁を取る時にスパンを短めに、2m前後で刻んでいくと安心感あってグーですね。
ということで「タックルは腰から下工法」については以上になりますがこの説明で伝わりましたかね?
まあいろんなやり方で工夫するのも素敵なことですが、なんだかんだ言っても人に怪我をさせないことが最優先なので舗装が落ちようが側溝が崩れようが通行人が落ちなければそれでいいわけです。
こんな記事書いといて言うのもあれなんですが。
なので外に面したところで作業する場合はきちんと外に監視人を配置して、無線でもPHSでもなんでもいいので合図ができる状態で作業しましょう。
それで第三者が来たら合図をして確実に作業を止めて通過を待つ。
これですよ。
こういう当たり前のことすらできない業者もいるので、解体現場だけじゃなく工事現場全般の至近距離を通過する場合は少し警戒してください。
囲われてるからといって何かが飛んできたり落ちてきたり足元崩れたりしないとも限りませんのでね。
ということで最終的に伝えたいことが変わってしまいましたがこれで終わりたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。